ツチニンの使い方がわからない

https://bo-man.hatenablog.com/entry/2020/08/08/023828

デュエプレが生み出した哀しきモンスターたち

お久しぶりです。最近デュエルマスターズ関連の記事を全く更新していませんでした。

今回は「デュエプレが生み出した哀しきモンスター」という題材で記事を投稿します。

はじめに

デュエルマスターズプレイス、略してデュエプレは多くの任意効果が強制となっていたり、同時発生効果を自由な順番で解決できなかったりする。
dmwiki.net
また、多くのゾーン選択系の効果が探索に変更されていたり、ゾーンの枚数上限があったりする。このような違いによりTCGとは違う環境の歴史が紡がれている。

多くのカードが一括で同じような調整変更をされているため、それが致命的な弱点になることも少なくない。それにより致命的な弱点を持っていたり、能力がチグハグだったりする哀しきモンスターがときどき生まれてしまう。それらを何枚か書いていきたい。

選考基準としては「デュエプレの仕様により致命的な効果になってしまったカード」「ゲーム外の仕様により不幸にもマイナスを背負ってしまったカード」とする。

デュエプレが生み出した哀しきモンスター3選

第3位《邪眼皇ロマノフI世》

TCG版

邪眼皇ロマノフI世 SR 闇文明 (7)
クリーチャー:ダークロード/ドラゴン・ゾンビ/ナイト 8000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札を見る。その中から闇のカードを1枚選び、自分の墓地に置いてもよい。その後、山札をシャッフルする。
このクリーチャーが攻撃する時、自分の墓地にある闇のコストが6以下の呪文を1枚、コストを支払わずに唱えてもよい。その後、その呪文を自分の山札の一番下に置く。
W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2枚ブレイクする)

デュエプレ

邪眼皇ロマノフI世 SR 闇文明 (7)
クリーチャー:ダークロード/ドラゴン・ゾンビ/ナイト 8000
バトルゾーンに出た時、自分の山札から闇のコスト5以上のカードを探索し、2枚まで自分の墓地に置く。その後、山札をシャッフルする。
攻撃する時、自分の墓地から闇のコスト7以下の呪文を探索し、1枚をコストを支払わずに唱えてもよい。その後、その呪文を自分の山札の一番下に置く。
W・ブレイカ

TCGからの変更点

・山札から墓地に置くことができるカードが「闇のカード」から「コスト5以上の闇のカード」に変更
・墓地に置くことのできる枚数が1枚から最大2枚(1枚ずつ2種類)に変更
・アタックトリガーの呪文のコスト上限が6から7に変更

予想外の敵

実はこのカード、カードの効果自体は全体的に見れば強化されている。弱体化部分は例によって探索によるものであるが、こちらは構築や立ち回りでカバーできるため他のカードに比べれば致命打にはなりにくい。

このカードが背負った哀しみは以前当ブログにも書いた時間制限である。《ロマノフ》実装当初は効果発生による制限時間の延長は無く、探索のエフェクトも長かった。それゆえワンショットを制限時間の都合決めづらかった。
具体的には《フェアリー・ライフ》1枚すら踏んでしまえば制限時間で相手のターンに渡ってしまうため致命打となる。

bo-man.hatenablog.com
当時書いた記事からの引用


このデッキは先述の通りワンショットを基本的に狙っていくデッキなのですが、相手の盾枚数が5枚だとワンショットできません。ワンパンサーファーしちゃうから?それもあるかもしれませんが根本的な問題が存在します。制限時間です。

ワンショットできる条件は整っているとして、「サイン/ロマノフcip/攻撃/サイン/ロマノフcip/攻撃/サイン/ロマノフcip/攻撃/サイン/ロマノフcip/攻撃・・・」と繰り返していると探索が動作1個1個ごとに行われます。ロマノフを4体出すと探索回数実に12回!

これに相手のブロックフェイズ、シールドブレイク時の盾選択、場合によってはザンゲキマッハアーマークロス、武者アタックトリガーの処理が入ります。

そのため時間が本当に足りず、どんなに頑張っても3体目の攻撃で時間オーバーとなってしまうようです。つまり盾5枚からダイレクトアタックが出来ません。そのため事前に盾を減らしておく必要があったり、本来そこまで致命的なトリガーにならないはずの《聖鎧亜ジャック・アルカディアス》、相手をビビらすことしかできない《フェアリー・ライフ》ですら制限時間を乗り越えられなくなるため致命的になったりします。
考えてる時間なんてありません。RTA in Japanです。

Twitterではこのようにリリース日から決して安くはない額の課金やポイントでの生成で【ロマノフサイン】を作って遊んでる人たちが嘆き怒り悲しみツイートをしていました。
このように本来ありえない形で実力を発揮できないのがデュエプレクオリティといったところ。新弾直後で《ロマノフ》で遊びたいがために課金したりポイントをはたいて生成したプレイヤーも少なくないだろう。

戦国編の主役カードでファンも多かっただろうにこのような災難に見舞われてしまった《ロマノフ》を第3位とした。

その後

この《ロマノフ》事件からしばらく経ってから、探索のエフェクトが早くなったり、制限時間が延長されたりした。これまでも「ブリザード」の《サエポヨ》効果や《キング・レムリア》下の「青単テクノロジー」が制限時間に引っかかりやすかったが、明確に負けに直結するのは《ロマノフ》が初めてだったはず。そういった意味でもデュエプレの歴史の1枚と言えよう。
dmps.takaratomy.co.jp

現在は基礎制限時間90秒、(DMPP-15アプデ以降)カード効果発生により延長 とされたようだ。
mikegamo.hatenablog.com

2位 《西南の超人》(能力修正前)

TCG版

西南の超人 UC 自然文明 (4)
クリーチャー:ジャイアント/サムライ 3000
自分のジャイアントの召喚コストを最大2まで、少なくしてもよい。ただし、コストは1より少なくならない。
セイバー:ジャイアント(自分のジャイアントが破壊される時、このクリーチャーをかわりに破壊してもよい)

デュエプレ

西南の超人 UC 自然文明 (4)
クリーチャー:ジャイアント/サムライ 3000
自分のジャイアントの召喚コストを2少なくする。ただし、そのクリーチャーの持つ文明の数より少なくならない。
自分の他のジャイアントが破壊される時、かわりにこのクリーチャーを破壊する。

TCGからの変更点

・セイバー効果が強制となった

概要

TCGではDM-31にてリリースされ、「シノビドルゲーザ」として活躍した。4コストで《西南》、軽減とシンパシーで5コストで《ドルゲーザ》を流れるように召喚し3ドロー。《ドルゲーザ》を軸に大量展開後手札に《ハヤブサマル》《ハンゾウ》《バイケン》を抱えながらの攻防を楽しめた。構築の幅も広く、好きだったデッキに挙げる人も多かった。

単刀直入に、カードをたくさん引いてたくさん召喚するのは分かりやすく楽しかったし、その大量の手札で相手の攻撃を捌いていくのは上級者感を味わえた。その人気ゆえか、2017年クロニクル・レガシー・デッキ「風雲!! 怒流牙忍法帖」が発売された。

また、デュエプレでは《二角の超人》というデュエプレ最強のクリーチャーが存在したためデュエプレでの《西南の超人》リリースはあまりにもアツかった。DMPP-04リリースしてすぐジャイアントで遊んでいた人が多かった。現に《西南》からの《二角》はまさに宇宙ムーブであった。

しかしそんな楽しく遊ばせてくれるほどデュエプレは優しくなかった。

セイバー強制の罠

このカードも例に漏れず強制効果になったが、よりによって強制効果になったのがセイバー効果である。タップされたジャイアントが《サエポヨ》などに殴られてアンタップ状態の《西南》が強制セイバーで破壊され後の展開が止まったり、本来1体のみ破壊されるところが《西南》含めて2体以上破壊されることになってしまう。さらにこの仕様ではパワー低下にはめっぽう弱く、《ボルギーズ》効果で《西南》をパワー0にするとパワー0に下がった《西南》以外の隣の《西南》もドミノ倒しで破壊されてしまう。

「役目は…果たせた…」とジャパニーズハラキリしていくが最後勝手に使命感を抱いて死にに行ってるだけだしなんの役目も果たせていない姿にただ腹立たしさと虚無感を生むだけであった。《ドルゲーザ》というSRのカードを生成してしまい後に引けなくなった人も多数いただろうし事前の期待から裏切られたように感じたプレイヤーも多かっただろう。

謎の不自由さを背負わされたことで多くのプレイヤーを裏切ったこのカードを「デュエプレが生み出した哀しきモンスター」第2位とした。

1位《魔聖デス・アルカディア

TCG版

魔聖デス・アルカディア VR 闇文明 (6)
クリーチャー:エンジェル・コマンド/グランド・デビル 6000
ブロッカー
このクリーチャーは攻撃することができない。
スレイヤー
相手のクリーチャーが自分のシールドをブレイクする時、そのシールドを手札に加えるかわりに墓地に置いてもよい。そうした場合、そのシールドをブレイクしたクリーチャーを破壊する。

デュエプレ

魔聖デス・アルカディア SR 闇文明 (6)
クリーチャー:エンジェル・コマンド/グランド・デビル 6000
ブロッカー
W・ブレイカ
スレイヤー
相手のクリーチャーが自分を攻撃してブロックされなかった時、ランダムな自分のシールド1つを墓地に置く。そうした場合、そのクリーチャーを破壊する。

TCGからの変更点

VRからSRに
・攻撃可能かつWブレイカーに
・処理がブロックする前に変更(複数ブレイカーに対してもシールド1枚のみで効果を発動できる)
・効果が強制に

概要

TCGでは「微妙な不死鳥編スペック」の1枚で、目立った活躍はしていなかったカードがデュエプレでは全体的に強化されて帰ってきた。そのスペックから「アウゼスコン」をはじめ、闇入りのコントロールデッキに入ることを期待された。

サイズの大きいブロッカーであることからビートダウンへの足止めだけにとどまらず、発動タイミングの変更により《サファイア》にもシールド1枚を犠牲に対処可能だったり、スレイヤーにより《アポロヌス》に対するささやかな抵抗手段を持っていたり、闇文明であることから《ドルバロム》で破壊されなかったりと、スペック自体はそれなりに高かった。

効果強制の罠

上記の通り、TCGからは大きく強化されたものの、数多のカードのように効果が強制になったことが致命的な弱点となってしまった。シールド焼却効果が強制ゆえに、バトルゾーンに《デス・アルカディア》がいる状態で相手プレイヤーを攻撃できるクリーチャーが7体揃えばシールド全焼却からのエクストラウィンになってしまうのだ。その様子は「逆ダイハード」だ。

本来ストッパーになるはずが、「ブリザード」「メカオー」にはクリーチャーを7体並べつつ全員攻撃でシールド全焼却されたり、《セイントマザー》にはシールド1枚焼却されたあげくメテオバーンで破壊を無効化されT・ブレイカーで殴られたり、ブロッカーゆえ複数体並べたいところだが複数体《デス・アルカディア》を並べた場合には2枚もシールドを焼却されることとなったりと散々なことになっている。

DMPP-07は不死鳥編の時期のカード収録で、TCGでは《サファイア》に全てを焼き尽くされパッケージとなるようなカードはほとんど使われていなかった。
仮に《サファイア》が存在しなかったとしてもLO呪文3種、《大地》《バジュラズ》《エタガ》《クロバイ》といったカードにはかなわなかっただろうが

TCGで活躍できなかった不死鳥編のパッケージカードを、強いハンデスカードの排斥や調整、ハイブリット種族の統合、進化GVのシンパシー付与、全体的な能力の底上げ等で解決し、《サファイア》とフェニックスが渡り合う「かつての運営が夢見たデュエルマスターズ」を実現できたと言えるだろう。

そんな中《デス・アルカディア》はどうだろう。本来強く出れるはずであろう小型獣にタコ殴りされて強制敗北生成機となってしまった。プログラムミスではないが一種のバグだとも言える。こんな姿で《デス・アルカディア》もリメイクされたくはなかっただろう。

さらに効果発動時「全ての生命に死を!」とあたかもそれっぽいこと言って責務を果たしてそうな顔しているのも腹立たしい。クリーチャーを召喚した主も含めて「全ての生命」なのかよ!!とも突っ込みたくなるだろう。

以上の理由から「デュエプレが生み出した哀しきモンスター」1位に選んだ。

番外編 ランキング外の候補カード

上位3カードにはかなわないもののなかなかひどい仕打ちを受けているカードを紹介する。

デュエプレ初期の探索全般

概要

探索とは、指定されたゾーンからカードを3種類まで探し出すキーワード処理である。TCGデュエル・マスターズにおけるサーチ、マナ回収、サルベージなどの能力は、多くの場合この処理によって行うよう変更されていた。開発コンセプトに「1試合7分程度で終えられる」というものがあり、考慮時間や操作時間を抑えるための調整であると思われる。
wikiより
dmwiki.net

取って付けたような探索

デュエプレの初期はTCGの効果からそのまま探索を実装されたカードがほとんどである。《カチュア》《タンザナイト》などアッパーされたカードもあるが、ほとんどが実質ナーフと言っていいだろう。

まだまだ数多くあるが、その一例
デュエルマスターズ黎明期のカードは一部のカードを除いてマナコストとカードパワーがしっかりとした基準で設けられている。《マグリス》に対する《ギガ・ホーン》、《フェアリー・ライフ》に対する《神秘の宝箱》のようにコスト設定がしっかりとされているのにも関わらず、デュエプレではそのまま探索を実装してしまったら不釣り合いも起きてしまうだろう。

採用するデッキが3マナより多くなることが少ない《モスキート》や性質上種類が多くなりづらい墓地に関わる《ファル・イーガ》や《ダーク・リバース》は探索による影響はやや少なかった。しかし山札が対象のサーチカード、性質上ロングゲーム前提の《ストーム・クロウラー》は致命的な弱点となってしまった。しかも効果が強制なのもどうしようもない。TCGでは長期戦になりうるデッキに1,2枚積まれており活躍していたのだが、デュエプレでは非常に不便なカードとなってしまった。

「デュエプレ初期の探索全般」というくくりのカード自体が哀しきモンスターではあるが、特に《ストーム・クロウラー》がひどいと言えるだろう。
二角は未来すぎるからいいです

その後の探索について

デュエプレ初期からしばらく経った頃の探索系統のカードはカードパワーを少し上げることで探索による使いづらさを緩和している。

バンジョー》《ボルット》は《マグリス》《ハルカス》と同じく1アドだが質の良い1アドであるし、《ロマノフ》は探索こそ邪魔であれど、探索による事実上のナーフを考慮されたような強化がなされた。

DMPP-16からの探索廃止に対するお気持ち表明

DMPP-16、TCGではE1時期からマナ・墓地の探索が廃止された。デュエプレ研究所では「戦略の幅がさらに広がるぞ‼」と宣うなどしていた。

最初見たときは「なーーーーにが戦略の幅が広がるだよ👆(・_・)👎💢もっと早く実装しろ👆(・_・)👎💢」と感じたし、その後もTwitterでは私より一回りくらい年下のE1世代のプレイヤーたちが楽しそうに《ジオザマン》《ホワグリ》を使ってる姿を見せられて「《ギガホーン》は仕方ないにしても我々の愛した《ストーム・クロウラー》はああだったのに楽しそうにデュエプレしやがって👆(・_・)👎💢👆(・_・)👎💢👆(・_・)👎💢」と、少しばかり不愉快になった。

上記の文章は「今の若者はうんたら~かんたら~」と宣う老害と変わらないのだが、私と同じ世代でかつデュエプレを初期からプレイしていれば確実に同じようなことは程度の差はあれど感じるだろうと思う。

また、後述するドラグハートも探索よりマシとはいえ盤面制限によりかなり思い出クラッシャーになっているため、ドラグハートが世代の人はややかわいそうである。

ドラグハート全般

このゲームを面白くしている面もあれば窮屈さを感じさせる面もある盤面制限。ドラグハートは盤面制限がそのまま逆風となる。《モルト「王」》《オウギンガ》はフルで能力を使えば4枠埋まる。《バトライ》で適当に遊んでたらすぐに7枠埋まってしまう。《ボアロアックス》はさらに顕著だ。

事実、《モルトNEXT》でドラグハートを出さないのがプレイングとしてあるくらいだ。TCGではめったになかっただろう。これもまたデュエプレだね

《愛の無限 オーケストラ》

TCG版

愛の無限オーケストラ SR 光/水/闇/火/自然文明 (5)
進化クリーチャー:エイリアン 15000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
超無限進化-光・水・闇・火・自然がすべて揃うように自分のクリーチャーを1体以上選び、その上に置く。
メテオバーン-このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカードを1枚選び墓地に置いてもよい。そうした場合、自分の山札の上から3枚をすべてのプレイヤーに見せる。その中から好きな枚数の多色クリーチャーをコストを支払わずにバトルゾーンに出し、好きな枚数の多色呪文をコストを支払わずに唱える。その後、残りのカードを好きな順序で自分の山札の一番下に置く。
T・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを3枚ブレイクする)

デュエプレ

愛の無限オーケストラ SR 光/水/闇/火/自然文明 (5)
進化クリーチャー:エイリアン 15000
超無限進化:光・水・闇・火・自然がすべて揃うように自分のクリーチャーを1体以上
T・ブレイカー
メテオバーン1:このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカードを1枚墓地に置いてもよい。そうしたら、自分の山札の上から5枚を表向きにする。その中から多色クリーチャーまたは多色呪文を3枚まで選び、コストを支払わずに使う。その後、残りのカードをランダムな順番で山札の下に置く。

TCGからの変更点

・めくる枚数が5枚に
・多色クリーチャーの踏み倒しが召喚扱いに

概要

《ライゾウ》と同様、めくる枚数が増えたため、安定感と爆発力が上がった。また、デュエプレオリカ《ヤキ・GA・ウマイタケ》のおかげで進化もしやすくなった。

とはいえTCGでもデュエプレでもやることは特に変わらない。進化条件を整え、《オーケストラ》に進化し、メテオバーン。《ガード・ホール》《ラスト・バイオレンス》を唱えるもよし。デュエプレでは《リュウセイ・ホール》のおかげで《唯我独尊》ルートも取りやすくなった。

未来からの刺客

2014年1月、クリーチャーが進化する際、進化前の状態を引き継ぐ裁定に変更された。これにより《勝利のプリンプリン》効果で攻撃できないクリーチャーを進化させて効果リセット、という立ち回りが不可能となった。

https://web.archive.org/web/20150129080815/http://dm.takaratomy.co.jp/rule/rulechange/change-0046

2014年1月環境で発生しうるシチュエーションとしては《プリン》効果で止められた《クロスファイア》を《ガネーシャ》に進化し効果リセットし攻撃するとかだろうか。当時は同時に裁定変更された「退化」ギミックでもちきりだったため、さほど話題にはならなかった(と思う)

《愛の無限 オーケストラ》がTCGでリリースされたのはE1時期で、そのときはまだ効果引継ぎの裁定は存在しなかった。そしてデュエプレでは1弾リリース当初から基本的には現代(2019年12月)の裁定を採用しており、リリース当初から進化クリーチャーは進化前の効果を引き継ぐ裁定だった。

これによりデュエプレでは次のターンに《愛の無限 オーケストラ》に進化しそうな状況で《勝利のプリンプリン》で攻撃制限をかけることで《オーケストラ》のアタックトリガーを封じることができる。

仮に《オーケストラ》きっかけにデュエプレを始めたとして、当時なかった裁定に動きを封じられるのは妙な納得のいかなさがあるだろう。こんな裁定知らない!
現に自分も《ホワグリ》で進化元を指定し《オーケストラ》のメテオバーンを回避したことがあったし、このようにTCGで当時存在しなかった裁定に動きを咎められるサイレントナーフが意外と致命的だと感じたためデュエプレが生み出した哀しきモンスターとして挙げた。

余談

2014年1月に変更された裁定のうち、進化クリーチャーの効果引継ぎはデュエプレリリース時から引き継ぐ裁定となっているが、進化クリーチャーを構成するカードの裁定は従来の通り「進化クリーチャーの進化元も含めて1枚とする」裁定となっていてちょっと面白い。

デュエプレでは《落城》で退化することができなくなっているが、「落城退化」はそもそも起きている事象がおかしいので仕方ないのかもしれない。

存在しない裁定

話は逸れるが、昔のカードプールで遊ぶ際、裁定を当時と今とどちらに合わせるか、しっかりすり合わせした方がよいだろう。まあ昔懐かしむために遊ぶところでわざわざ現代の裁定に合わせることはないと思うが。

現代の裁定では《巡礼者メスタポ》が《アクアン》《魔弾グローリー・ゲート》《ミラクルとミステリーの扉》《斬隠オロチ》《エンペラー・キリコ》《ホーガン・ブラスター》の効果を封じることができたり、《ブルータル・リベンジャー》がメタモーフで《予言者マリエル》下でも攻撃できるスピードアタッカーとなっていたり、《キャノンボール・スリング》や《ボルメテウス・武者・ドラゴン》+《ボルシャック・大和・ドラゴン》が《威牙の幻ハンゾウ》《不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー》を破壊できたり、《ドルゲーザ》が「ジャイアント・インセクト」を「ジャイアント」として数えることができたりなど、「存在しない裁定」が多数存在する。

以前YouTubeで昔のカードを使うオリジナルルールでの対戦を見たとき《ドルゲーザ》が《スナイプ・モスキート》でシンパシー効果を発動していたのを見て目を疑ったことがある。そのルールの対戦では《メスタポ》で《アクアン》を封じられたり、《ブルータル・リベンジャー》が《マリエル》貫通してきたり、《キャノンボール・スリング》で《リバイバー》を破壊されたりするようなシーンを見ることができるのだろうか。もしかしたら存在しない裁定を楽しむために遊んでいるのかもしれないが。

仮に昔懐かし「アルカディアス騎士団」で大会に出て《メスタポ》下で《魔弾グローリー・ゲート》を唱えようとしたら「《巡礼者メスタポ》の効果により《魔弾 グローリー・ゲート》の効果は使えません。表向きにするのも山札を見る行為に含まれます!ペチャクチャペチャクチャ」などとまくし立てるように早口でツバ飛ばしながら言われるかもしれないと考えると怖いですね